高所恐怖症の人は薬を握りしめながらご覧ください。手足が震える世界で最も危険な橋20選

川を渡るために人類が考え出した「橋」という建築物。私たちの生活には欠かせないもので、橋がなければ行けない地域もたくさんあります。そんな普段何気なく通っている橋ですが、世界にはとんでもない場所に設置されたものや、橋自体が今にも崩れそうなものまでたくさんの種類があるのをご存じでしょうか?ただし、中にはそんな危険な橋でも、現地の人からしたら貴重なインフラになっているケースも多いです。

そこで本記事では、高所恐怖症の人は絶対に耐えられない、世界で最も危険な橋20選を紹介していきます。本記事を読めば、世界で最も危険で有名な橋はほとんど覚えられるでしょう。写真を見て想像するだけでも恐怖心を煽られる橋の数々をまとめたので、くれぐれも失神しないように気を付けてくださいね!

ロイヤルゴージブリッジ(アメリカ)

アメリカ・コロラド州にあるロイヤルゴージブリッジは、バンジージャンプ世界一位の高さを誇る橋です。その高さはなんと321m!日本一の高さを誇る竜神大吊橋が100mであることを考えると、圧倒的な差が丸わかりですね。バンジージャンプでの高さが321mなだけで、川底からは350mあり、世界一高つり橋としても有名です。

ちなみに、川底にはバンジージャンプしなくても45度の急斜面を下るトロッコで降りられます。少し怖いですが、19個の手動停止装置があるらしいので安心ですね。危ないと感じたら、停止装置の存在を思い出しましょう。ちなみにロイヤルゴールドブリッジは24ドルで観光できます。

江島大橋(日本)


江島大橋は島根県松江市八束町から鳥取県境港市渡町を結ぶ全長1,446.2メートルの橋。思い切りアクセルを踏まないと上れないことから別名「ベタ踏み坂」とも呼ばれています。地上からの視覚角度は45度。真下から見ていると、まるで車が空から落ちてくるよう。しかし、これにはカラクリがあります。

実際、島根大橋を車で走ってみると、実は意外と普通。スイスイ穏やかに渡ることができます。島根県側の坂下からカメラのズーム機能を使って写真を撮ると、かなりの急勾配に見えますが、あくまで四角角度45度に見えるだけで大したことはありません。ただ、晴れた日に橋から見渡せる大山や中海に浮かぶ大根島は絶景。島根県を代表する観光スポットであることは間違いないでしょう。

モンキーブリッジ(ベトナム)

ベトナムにあるモンキーブリッジは、世界で最も危険な橋の1つです。理由は竹の丸太で作られた細長い橋に、手すりが片方しか設置されていないため。その他の部分もとても簡素に作られており、橋自体が壊れそうな恐怖と自分が足を滑らせて落ちてしまう恐怖があります。モンキーブリッジと名付けられたのは、落ちないようバランスを取ったときの姿勢が猿のように見えるためです。

もちろん地元の人は慣れていますから、スイスイ渡っていきます。ちなみにモンキーブリッジは竹だけでなく、さまざまなバリエーションや形があります。例えばヤシの木で作られた粗末なものや、ときには手すりすらないものまで。共通しているのは、橋の下を通る船のためにスペースが開けられていることです。

フセイニ吊り橋(パキスタン)

パキスタンにあるフセイニ吊り橋は、見たら大抵の人が渡るのをためらう危険な橋です。フセイニという村にあることからそう呼ばれています。橋は対岸までの距離も長く、足元の板の間隔も広め。そのため、股下で吹き抜ける風が一層恐怖心を煽ってきます。ちなみに橋の前には注意書きがあり、一度に7人しか渡れないと書いてあるようです。

つまり、重さによっては橋や板が落ちる可能性もあるのでしょう。もちろん命綱などはないため、落ちれば最悪命がありません。しかし、ここから見える景色は絶景。恐怖心と緊張で感情が不安定なので、きれいな景色を見たら泣いてしまいそうです。上流の方に目を向けると尖った独特の山が連なっています。陽の当たり加減で立体感が出て、さらに魅力が増します。少なくとも日本では見れない景色でしょう。

セブンマイルブリッジ(アメリカ)

アメリカ・フロリダ州にあるセブンマイルブリッジは、全長10.887kmにもなる特大の橋です。日本一長い橋と言われる東京湾アクアブリッジが4,425mだと思えば、その異常な長さが分かりますね。セブンマイルブリッジはただ長いだけでなく、周りの光景が美しいことでも知られます。サイドにはサンゴ礁が広がり、まるで楽園に続いているかのようです。実際数多くのCM撮影や映画撮影にも使われてきました。

実はセブンマイルブリッジは左右に2本橋がかかっていますが、車で通れるのは左側だけです。右側は列車用に1909年から1912年にかけて作られた鉄橋で、1913年から1935年まで運用されていたそうですよ。右側を車で通行はできませんが、橋の西側約1kmの区間は一般に開放されているため自由に歩けます。

ディセプション峠橋(アメリカ)

アメリカにあるディセプション峠橋は、ディセプション州立公園にかかる橋で、アーチ状の鉄骨によって支えられています。実はとても長い歴史のある橋で、1935年からそこにあります。建設期間がとても短く、1934年に建設が始まってわずか1年で完成しました。その後州立公園を代表する橋となり、1982年には国家歴史登録財に登録されています。

また、絶景スポットとしても知られているため、州立公園と合わせて連日多くの観光客が押し寄せているようです。初めての人は基本的に車から橋や橋の下を眺めますが、橋の手前に駐車場があるため、そこから歩いてくる人も大勢います。ちなみに州立公園はお金がかかりますが、特定の日には無料になるため、無料の日を狙ってくる人が多いようですよ。

ポンチャートレイン湖コーズウェイ(アメリカ)

こちらもアメリカにある橋で、ルイジアナ州のポンチャートレイン湖にかかることから、ポンチャートレイン湖コーズウェイと呼ばれています。全長38.42kmになる有料道路です。片道でほぼフルマラソンできると考えればとんでもない距離なのが分かりますね。通行料は片道3ドルで、北側マンデビルからの通行時のみ徴収されます。以前は1ドル50セントで橋の両方から徴収されていましたが、混雑緩和を目的として片側だけで3ドルに変更されました。

ちなみに橋を走行中の景色はそこまで美しくないため、実際通行した人の中には「退屈だった」という人もいるそう。過去には一続きの橋として世界最長であったため、ギネスブックにも登録されていましたが、現在はさらに長い橋が開通されたため更新されてしまいました。

カカム国立公園の吊り橋(ガーナ)

ガーナにあるカカム国立公園の中でも目玉なのが吊り橋です。とても大きな橋で全長350m、高さ最高40mとなっています。実は、アフリカには吊り橋が2本しかかかっていないそうで、その一つがカカム国立公園の吊り橋なんだとか。特徴的なのは、一人だけ通れるほどの狭さでしょう。通りすがるのは確実に無理です。ちなみに、実際渡った人は高さよりも揺れる方が怖かったとコメントしていました。

それでも橋から見える景色は、まるでジュラシックパークの世界にいるようで他に類を見ないほど素晴らしいです。樹木の間からティラノサウルスが顔を出しても不思議ではありません。気になる安全性ですが、半年に一回はロープの点検をして張り替えているので、確実に安全とのこと。しかし本当かどうかは定かではないので、渡る時はかなりスリリングです。ティラノザウルスに会っても興奮でジャンプしたりしないようにしましょう。

ランカウイスカイブリッジ(マレーシア)

マレーシアのリゾート、ランカウイ島にあるスカイブリッジ。2005年に建設された比較的新しい橋で、名前の通り空中にかけられています。全長125mの橋で、山頂にかけられており、海抜にすると660mの位置です。この橋を渡るためには、最初にケーブルカーに乗らなければいけません。6人乗りのケーブルカーで、登り後半は崖をほぼ垂直に登っていきます。

ちなみにケーブルカー内の床はガラス張りなので、この時点で既に怖いです。山頂駅に到達したら、歩きかスカイグライドという乗り物で橋まで向かいます。スカイブリッジにたどり着くと、またもや恐怖ポイントが出現。橋の高さはもちろんですが、吹き荒れる強風が一番の特徴。そのため、帽子など飛ばされそうなものは置いていった方が吉です。体重が軽い人も気をつけて!

ティトリス・クリフ・ウォーク(スイス)

2012年に開通されたティトリス・クリフ・ウォークは、ヨーロッパの最も高い位置にあるとして話題になりました。どうやら2013年がエンゲルブルグーゲルシュニアルプ間を結ぶ、ロープウェイの運行100周年記念の年らしく、記念に建設されたといいます。日本円で約1億3,000万円が投資されて、約5年の月日をかけて完成しました。

吊り橋ですが、しっかりした造りになっていて、風による横揺れもなければ人がすれ違う余裕も十分。ただし、辺りは雪山なので時には強風による吹雪でスリルも味わえます。実際、英国の「デイリーメール」では「世界一恐ろしい吊り橋」と伝えていました。しかし、雪本番の季節は橋も山も真っ白に彩られ、とても美しい光景を眺められます。

カンディンスキー橋(ロシア)

ロシアのシベリア、ザバイカル地方に流れるヴィティム川。その対岸を渡すように掛けられたカンディンスキー橋は、安全とは無縁の橋で世界で最も危険な橋の1つに数えられます。元々は鉄道用に作られた有名な橋ですが、現在は隣に新しい鉄橋が開通したため車やバイクの通る橋として再利用されています。一応板で補強されていますが、いつ落ちるか分からないので、スリル満点。

ちなみに、約30年間大規模な補修はされていないため、所々木が腐っていることも…。そのため渡る場合は、本人が修繕しながら進むしかありません。しかし、橋から落ちたなど大きな事故は報告されていないのが不思議なところ。一説には、この橋を渡る勇気のある人が極端に少ないからだと言われています。一生に一度のスリルを味わいたい方は行ってみては?

オジュエラ橋(メキシコ)

かつてオジュエラ金鉱山への通路として活用されていたオジュエラ橋。場所はメキシコのドゥランゴ州です。金鉱山が枯渇したことで橋も使われなくなり放置されていましたが、オヘラの遺跡に観光にきた人や写真家、そしてエクストリームスポーツを楽しむ人達によって人気がでました。もちろん事故が起きないよう補修作業も行われて、安全に渡れるようになっています。

たわむ吊り橋はなかなかスリル満点で、橋だけでも十分な観光名所です。実際渡った人によれば、橋のたわみ加減の影響からか「まるで無重力空間にいた気持ちだった」といいます。さらに、周りの尖った崖も相まってアドレナリンは爆発。冒険をするインディジョーンズのような気持ちになるかもしれませんね。

ケポスの橋(コスタリカ)

コスタリカにあるケポス橋は、別名「Bridge of Death(死の橋)」「オーマイゴッド橋」とも呼ばれる有名な橋です。コスタリカ中心の太平洋沿岸に位置しており、ハコとケポスを繋いでいます。元々はバナナを運ぶために設置されたようですが、現在は車が通るたびにガタゴトと不穏な音が鳴り響くそう…。それもそのはず、1930年代に建設されてから一度も修繕されていません。

そのため一部どころか全体的にもろくなっていて、いつ壊れるか分からないそう。どうやらトラックなど大型車も通るため、そのたびダメージが与えられています。また、道幅も狭く車同士がすれ違うことは絶対できませんし、木の板には釘が打たれていないため、踏み外せば後続車も渡れませんね。

サンシャインスカイウェイブリッジ(アメリカ)

アメリカ・フロリダ州タンパ湾にかかるサンシャインスカイウェイブリッジ。実は建設角度が悪く、過去に一度崩落しています。崩落の原因は船が橋脚に接触するなど小さな事故が起きているにもかかわらず、このトラブルを問題視しなかったため。視界が悪い嵐の日に、貨物船が寸前まで橋の存在に気づかず橋脚に激突しました。

その後、1987年に新しい橋が開通され、大型船も橋に気づけるような角度に設置されています。また、万が一崩落などの事故があった場合は、非常事態警報システムが作動し、橋を渡っている利用者や周りの人に通報できるシステムも導入しました。前科があるためちょっぴり怖いですが、過去の橋より安全性は高そうですね。

不滅の橋(中国)

黄山と呼ばれる中国東部の山脈には、不滅の橋と呼ばれる象徴的なメガネ橋がかかっています。世界で最も高い橋と呼ばれることもあり、高所恐怖症でなくても下を見るのは勇気がいるでしょう。確かなのは橋が石でできているため、橋自体が落ちることは考えられないことだけです。ちなみに不滅の橋と呼ばれているのは、永久不滅の橋を願ってのこと。

というのも、1987年まで橋がかかっておらず、人々は古い小道に沿って大変な道のりを歩くしかありませんでした。道中行き倒れになるひとも多く、そこで不滅の橋がかけられたそうです。ちなみに不滅の橋がある場所は、ユネスコ世界遺産にも登録されている観光地。景色は圧巻ですが、高所恐怖症の人はお医者さんと一緒に行きましょう。

モンテネグロ熱帯雨林橋(コスタリカ)

コスタリカにあるモンテネグロの熱帯雨林には、とても危険な吊り橋があります。安全な橋といえば、通常木の板や鉄によって足場が確保されていますが、モンテネグロ熱帯雨林橋は、ほぼ適当に設置されたと思われる木の板が、足のサイズほどの間隔を空けて敷かれているだけです。そのため下は丸見えですし、所々腐って板が折れています。つまり、手入れされていないため、他の板も落ちる可能性があります。

そもそもロープ自体が心もとないほど細く、子どもの体重にギリギリ耐えられるくらいでは?というほど。さらに、モンテネグロの熱帯雨林にはジャガーやヘビなど、人間にとって危険な生物がたくさん生息しています。橋だけでも怖いのに、落ちたらもっと怖いってアリ?

Storseisundet橋(ノルウェー)

ノルウェーにあるStorseisundet橋は、ノルウェー本土とアヴェロイ島を結ぶ橋。国が設置した橋であり、いわば国道です。道沿いから眺めると、キレイな放物線を描いて続いており、橋自体も緩やかなアーチが美しく見えます。「やっほー」と叫びたくなる清々しさですね。しかし、この橋を建設するのは簡単なことではありませんでした。

というのも、この地域はハリケーンが酷く、建設に6年もかかったからです。しかもその間、12回ものハリケーンに襲われたといいます。橋にかかった資金は多額でしたが、75%ほどは公的助成金でまかない、残りを通行料で回収しました。当初、15年で回収しきれると予想していましたが、実際には10年ほどで改修できたため、1999年6月以降は有料道路ではなくなっています。

キャリック・ア・リード・ロープ橋(アイルランド)

北アイルランドのアントリム州にある有名なロープ橋が、キャリック・ア・リード・ロープ橋です。橋は20mほどで、下の岩からは30mの高さにあります。ビルで表すと約9階建て。この地域では年間20万人もの観光客が訪れる名所で、2018年には約48万人もの人が訪れました。

天候に左右されるものの、基本的には年中開放されていて、料金を支払うことで渡れます。元々は鮭の猟師が使っていた橋で、1960年代には毎日300匹もの鮭が捕獲されていたそうです。しかし、2002年までには1シーズンで300匹ほどしか捕獲できなくなり、現在は使われなくなりました。

四渡河大橋(中国)

中国にある四渡河大橋は、中国国内で初めて建造された山岳地帯の特大吊り橋です。全長1365mで、地面までの高さは200階建てのビルに相当します。「こんな大きな橋をどうやってかけたの?」と思うかもしれませんが、最初はロケットで対岸までケーブルを渡したそうです。ヘリコプターの方が効率的かと思いきや、建設する立地上それはできなかったそうで、ロケットによる方法が取られました。

この方法には2つのメリットがあります。1つはヘリコプターを使うコストがない、もう一つは時間の節約ができることです。ちなみに対岸まではたったの3.6秒だったそう。少なくとも世界の橋梁建築史に新たなページを刻んだのは確かです。車の窓を全開にして通ったら気持ちよさそう。それにしても中国の自然は「THE広大」ですね。

エギーユ・デュ・ミディ(フランス)

フランス・アルプス山脈のモンブラン系の山であるエギーユ・デュ・ミディ。エギーユ・デュ・ミディは「正午の時計の針」といった意味だそう。理由は正午になると太陽がこの山の頂上に座ったように見えるから。そんなエギーユ・デュ・ミディの山頂付近には短い橋がかけられており、360度見渡せる絶景スポットとして知られています。山頂というと、登山家だけの特権のようにも思えますが、実は麓の街からケーブルカーに乗って20分で着いてしまう気軽さ。

そのため、防寒対策だけ行えば比較的簡単な装備で絶景を拝めます。ちなみに、山頂の小屋には足元が全面ガラス張りになった展望台もあるため、勇気のある人は覗いてみてもいいでしょう。まるで宙吊りになったような不思議な感覚を味わえますよ。

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